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第3回:介護保険ってどう使う?申請の流れと“落とし穴”

  • thonma31
  • 5月2日
  • 読了時間: 3分




親の体調が心配になったとき、よく耳にする「介護保険」。

でもいざ使おうと思うと、「どこに相談する?」「どうやって申請する?」と戸惑うことが多いものです。


今回は、介護保険を実際に使うための流れと、よくある落とし穴について、わかりやすく解説していきます。



介護保険ってどんな仕組み?


介護保険は、40歳以上の人が支払う保険料を財源とし、高齢や病気によって介護が必要になったときに、さまざまなサービスを利用できる公的な支援制度です。

  • 65歳以上:年齢による心身の衰えで介護が必要になった場合、利用可能。

  • 40〜64歳:特定疾病(脳卒中、認知症、がん末期など)によって介護が必要になった場合、利用可能。

ただし、介護保険証があるだけでは使えないのがポイント。

実際にサービスを利用するには、要介護認定を受ける必要があります。



【介護保険を使うまでの流れ】


① 市区町村の窓口に「要介護認定」を申請

本人または家族が、市役所・町役場の介護保険担当窓口へ申請します。


② 認定調査(聞き取り調査)

市の職員や委託業者が自宅や施設を訪問し、生活の様子や身体状況をチェックします。


③ 主治医による「意見書」の作成

本人の主治医が、現在の健康状態について意見書を作成します。


④ 介護認定審査会で審査

調査結果と医師の意見書をもとに、要介護度(要支援1・2、要介護1〜5)が決定されます。


⑤ 結果通知(約1か月後)

認定結果が郵送で届き、ようやく介護サービスを利用できるようになります。



介護保険利用でつまずきやすい「落とし穴」


落とし穴① すぐには使えない!

「親が退院してくるから、すぐ介護保険でサービスを使いたい」そう思っても、申請から利用開始まで1か月以上かかることも珍しくありません。

🔹 ポイント:→ 退院や在宅介護が見えてきたら、早めの申請が必須です。→ 地域包括支援センターに相談すれば、申請手続きもサポートしてもらえます。


落とし穴② 「要支援」と「要介護」は大きな違い

  • 「要支援」= まだ自立できる部分が多く、軽いサポートのみ

  • 「要介護」= 日常生活にかなりの援助が必要

「要支援」認定だと、使えるサービスが制限されることもあるため、どんな支援が受けられるか事前に確認しておくことが大切です。





落とし穴③ サービス内容は“自分たちで決める”

介護認定が出たら自動的にサービスが提供されるわけではありません。

利用する事業所、使うサービスの種類や頻度を、家族とケアマネジャーが相談して決める必要があります


🔹 ポイント:→ 相性の良いケアマネジャーとの出会いが、その後の介護生活の満足度に直結します。



まとめ|介護保険は「知って」「早めに動く」が鉄則


介護保険は、知っているか知らないかで、受けられるサポートが大きく変わります。

「まだ大丈夫」と思っても、不安を感じたら早めに申請や相談をしておくのがベスト。

いざというときに慌てないためにも、今のうちから介護保険の基本の流れだけは押さえておきましょう。



📖次回予告


第4回:「親の“物忘れ”が気になったら?認知症の初期サインと声かけのコツ」

「年齢のせいかな?」と思っていた親の物忘れ。その裏に隠れているかもしれない認知症のサインを見逃さないために、家族ができることをお伝えします。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

介護に向き合う毎日は、戸惑いや不安も多いもの。

このブログが、そんな日々の中で少しでも安心やヒントにつながれば嬉しいです。

無理なく、ひとつずつ、一緒に進んでいきましょう。




 
 
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